風の歌を聴け(村上春樹)
家にダンスダンスダンスがあったもんで最初のほうをちょろちょろ読んでいたら
弟がたまたま家に帰ってきてて、それはこれの続編の続編の続編だよと。
題名だけじゃ順番なんて分からないよ・・・。
まぁそんなわけで、一日で読めてしまった。短い。あっさり。
ただどんな話かといわれると非常に表現するのが難しい。理屈じゃないんだ!
ひょっとしてこの人の作品に出てくる主人公は皆同じなんじゃないか。
少なくともノルウェイとの差が全然分からない。悪くはないんだけど。
たとえば自分が女性だったとして、こういう男に惹かれるかと言われたら
全く興味を持たないだろう。あっさりしていて、面白みが無い。
自分だけが世界を分かったような(台詞では真逆だが)態度もいやらしい。
物事を否定も肯定もしないのは、表面上のリスクはかなり回避できるが
芯となる人間性が失われてしまう。納得いかないのはこんな主人公に
女性がどんどんよってきて、口をそろえて「あんたって変わってるね。」ということだ。
台詞や、物語の雰囲気は非常に乾いていて、私好みなんだけど
主人公の煮え切らない感じだけが、いまいちな印象。
続編で変貌するかも、という期待はさすがに持てない。