ハワイ プチ富豪の成功法則(ヒロ･ナカジマ)

読みやすい。とても書き手の素直(と思わせるような)意見や洞察が面白い。例えばファンドは嫌いだと書いているけども、たまたま一度失敗して嫌いになって、後付で根拠を述べている。そういう感情の動きみたいなものが素直に出ている。失敗した話がこうなら、成功した話も同じように解釈できる。一度成功したところから成功法則を後付しているのだ。体験談の後付で幼稚な数式とか適当にナンバリングされた法則が分かりやすすぎて萎える。個人的には数式とか法則とかどうでもいいから、自伝という形で物語にしてしまうほうが読み物としての魅力が増すと思う。

バカの壁もそうだが、数式を使って曖昧なことをさもすっきりしたかのように見せる手法は胡散臭い。y=axで示されている関係はシンプルだが、何かを抽象化した結果なわけで、その何かの定義や式における重み付けは曖昧なまま、分かったような気分にさせようとしてくる。

一時的な支出は歓迎し、継続的な支出は減らす、あたりは大賛成。質素倹約最強。全体的に便乗本臭いのが勿体無い。貸してくれた友人に感謝。