ヒトクイマジカル(西尾維新)

今のところ1作目の次に好き。いざ進まん最終章ということで、色々これまでの伏線を、伏線ですよ、という形でのアピールがちらほら。JOJOネタ多い。仙水はあの仙水のことなのかイマイチ確信が持てないけどたぶんそう。俺の妹〜でもそうだけど、読み手に求められる前提知識、特に漫画、ゲーム、アニメ系が多くて、なかなかに敷居が高い。こういった観点からライトノベルと呼ばれるものは、実態はとってもヘビィでディープで初心者お断りな傾向が強いような。今司馬遼太郎の本を読んでいるけど、作者が「余談」で用語とか時代背景とかどんどん説明してくれる。結果として多少説教くさくはあるけど、前提知識が無くても問題ない。歴史小説の重そうなイメージの割に敷居が低くて対照的。とはいえ、前提知識がしっかり合致した時はとっても気持ちが良いので、読み手の層を自分である程度縛るリスクを取って、評価を得るという作戦は正解と思う。