考えを文章で伝える練習帳

考えを文章で伝える練習帳。文章を書く習慣を付けたいです。

ブラックペアン1988(海堂尊)

歴史は繰り返す。過去モノは現在モノが気に入っていればまずハズレなし。レポート提出の件は良かった。比較的あっさりしてるのはうざいキャラがいないせいと思う。主人公の再登場に期待。

駿馬(佐々木譲)

尻すぼみ。導入から合戦までは良かったんだけど最後は打ち切り漫画みたいな。主人公空気になってしまった。奥州十七万騎のなんとも悲しい響き。

スロウハイツの神様(辻村深月)

ぐれーとその2。読み終わったあとのうろうろ呻き再び。陳腐に言えば良い話。世代が近いせいか友情の描き方に共感できる。普通の台詞の一つ一つに身を切られるような切なさを感じるのはなんでだろう。普通の会話とかでもかなり響く。一生懸命で熱い。前半の種…

ジェネラル・ルージュの凱旋(海堂尊)

ぐれーと。読み終わった後独りで部屋でうろうろしながら呻きまくり。ああああ。お気に入り。映画も良いけどやっぱり原作には敵わない。いちいち肩書といい展開といい漫画的な刺激に溢れているくせにどうしてこうもリアルっぽいのか。かなり良い感じにこの世…

迷宮百年の睡魔(森博嗣)

ロイディかわいいよロイディ。乾いた近未来観。このシリーズはどうもRPGの辺境の村なイメージが浮かんでしまう。技術と街の描写のギャップが原因か。実際にエネルギー問題が解決したと仮定して今みたいなエネルギッシュな世界は維持されないと思う。競争の目…

サマーウォーズ(岩井恭平)

映画の通り。若干ヒロインの立場向上が窺える。花札昔持ってたけど今は無い。子供の頃結構遊んだ記憶あるけどどこにいったのやら。OZみたいなシステムがあったら敢えて避けそうな気がする。一つの何かに寄りかかる感覚は不安。分散させとくと安心。

項羽と劉邦(司馬遼太郎)

流石に世界最古クラスだけあって史記の影響力はハンパ無い。近いところでは三国志全般。あと蒼天航路も結構ある。遠いところだとベルセルクとか。とにかく一つ一つのシーンが全てなんかしらの元ネタとして成立するくらいで、読んでいてそこが面白かった。物…

斬(綱淵謙錠)

最近ハマリ気味。語りと物語のバランスが私好み。ソデみたいな女性はあんまり司馬遼太郎は書かないからそれも新鮮。

フィッシュストーリー(伊坂幸太郎)

ちゃんとしてた。ちょっと分かりやすすぎる感が。全体的に素直な作り。去年後半はちょっと読書ペースが悪いので意識して電車に乗ろうかと。

秀吉の枷(加藤廣)

前野長康無双。この秀吉像はありそうで無かったような。三英雄が皆人間臭い。茶々黒すぎる。服部半蔵正成は信康の介錯をやったから伊賀征伐の前に既に徳川家は上忍をかこってるという認識だったのだけど。本能寺だけでなくて桶狭間とか大返しとか秀次周りと…

クーデター(楡周平)

いまいち。導入から中盤にかけてはとっても良かったのに、後半あっさりしすぎ。最後説教臭い。小説の中で作者のメッセージを感じられるのは良いことなんだけど、露骨すぎるのはどうにも。同じような問題提起でも描き方で随分印象が違う。力量の差というとや…

ナイチンゲールの沈黙(海堂尊)

ぐれいとー。ちょっと螺鈿迷宮と読む順番誤った感が。実際の医療現場ってこんな感じなんだろうなと思わせる説得力がある。実際はどうかしらんけど。個性的なキャラクタが良い感じ。本筋と関係無い世界観の展開も読むたびに染み込んできて心地よい。次はジェ…

εに誓って(森博嗣)

Gシリーズはここまで新書で読んでる。つまり二度目なので本筋以外をじっくり味わう。赤柳の正体は短編集で間接的にヒントがあって全く分からなくなってしまった。

実録アヘン戦争(陳舜臣)

この本が今年の100冊目。なんとなく毎年そのくらいは読んでる感覚だったのだけど、実測したのは今年が初めて。今年に限って言えば車買ってから急激にペースが落ちてる。電車の中で読む時間が長かったということか。あと10冊くらいは読みそう。来年はもっと減…

越後太平記(綱淵謙錠)

大変すばらしい。小説というよりは解説本。大阪の陣から綱吉の治世まで惜しみない大量のエピソードで満足。こういう形式のわき道にどんどん逸れながらも物語として一本筋が通っているような形式は、実際書くのは難しいのだろうけどかなり好み。

射都英雄伝(金庸)

知人のお勧めで読んでみたけど面白かった。ドラゴンボールみたいにどんどん強くなる主人公とどんどんヤムチャ化する師匠達。ずいぶん昔に書かれたようだけど、全く古臭さを感じない。テンポも良いし、何よりヒロインが可愛い。日本人の切腹は、公に対する責…

首魁の宴(高杉良)

濁流を先に読まなきゃいけなかった。失敗失敗。フィクサーも必要悪なんじゃないかと。お金と権力の循環は強い。読んでいてそれほど悪いやつという印象は受けなかった。

カクレカラクリ(森博嗣)

暗号解けた。そして大体予想通りの裏話。ちょっと嬉しい反面ちょっと悲しい。なんかこの前みたサマーウォーズに通じる良さがある。私は故郷とか田舎とか郷里とかそういった概念に相当する土地を持たないのであこがれてしまう。

上と外(恩田陸)

麗しい兄妹愛。ハリウッド映画のような感じ。つまり、突発的な大事件を通して家族の絆が云々。性別の判定には自信があったのだけど残念ながらはずれ。というか含みのある表現に対して最近過敏になってる気がする。治安面で不安は大きいけど中米のピラミッド…

ヒトクイマジカル(西尾維新)

今のところ1作目の次に好き。いざ進まん最終章ということで、色々これまでの伏線を、伏線ですよ、という形でのアピールがちらほら。JOJOネタ多い。仙水はあの仙水のことなのかイマイチ確信が持てないけどたぶんそう。俺の妹〜でもそうだけど、読み手に求めら…

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(伏見つかさ)

普段読まないようなジャンルにも手を伸ばしてみよう作戦。なんか色々伏線とか期待してたのに、普通に良い話で終わってしまった。兄弟家族に冷たくされている状態は伏線にしかみえません。主人公の馴れ馴れしい語りかけは、読み手の層を限定してしまって良く…

侍(遠藤周作)

支倉常長なんだけど、血沸き肉踊る展開は一切なし。辛いことばかりの旅の中でじわじわと蝕まれていく感じ。ジャガーになった男とはまた違う解釈で、同じモチーフでもこんなに文章に差が出てしまうものなのかと。多分私は伝えたかったことをちゃんと理解でき…

螺鈿迷宮(海堂尊)

ナイチンゲールが売ってなかったので、代わりに。エンタテイメント性高い。前作もそうだけど、白鳥がパーフェクトヒーローじゃなくて、若干押され気味くらいのポジションなのが良い感じ。だからラスボスはすごいでしょ、という説得力の持たせ方。医学部とい…

光の帝国(恩田陸)

クロスファイア的な。特殊能力を持つものたちの苦悩は良くあるテーマなのだけど、悲しみに説得力があるのがポイント。悲しみというよりは切なさというべきか。とにかく伏線張りまくりで回収率が低いので、長編に繋がる予感しかしない。なんていうかこの人の…

箱根の坂(司馬遼太郎)

何故これまでスルーしていたのか謎なくらい私好みな内容。司馬遼太郎に共通する特徴として、序盤がすごい上手で中盤は序盤の遺産で食いつないで、終盤は説教モードってのをそのまま行ってる。千萱良すぎる。ロリコンとか近親相姦とか含めて良いポジション。…

チームバチスタの栄光(海堂尊)

面白かった。映画も見たい。ミステリの基本を抑えつつ、マニアックになりすぎず、キャラクターが立っていてバランスが良い。特に白鳥が良い。シリーズ網羅したい。

ドミノ(恩田陸)

ドラマになったら面白そう。踊る大走査線の歳末スペシャル(稲垣メンバのやつ。個人的にはシリーズ最高傑作)みたいな気持ちよさがある。物語は軽さと重さのバランスがとても大事で、毎度毎度だけど軽さから重さへのギャップが大きい程ゾクゾクするような快感…

TSUGUMI(吉本ばなな)

つぐみ良いキャラ。尖ったちょっと変な人と、包容力の高い語り部の組み合わせは最高だ。どっちも自分に無いものを認め合っていて違う価値観を上手くすり合わせてる。

日蝕(平野啓一郎)

ちょっと古めの日本語風味で読むのにエネルギィを使う。そんでもって理解するのは難しい。なんとなく圧迫感があって、なんとなく空虚。とにかく難解で重い。そんな印象。

終末のフール(伊坂幸太郎)

短編集。個人的なお気に入りはフールとビール。年配夫婦とか兄弟とからしさが出てて良い感じ。ぶれない人と良い意味でぶれる人の対比が美しい。出会っちゃった相手は誰なのか読み返したけどよく分からなかった。まだまだ文庫化待ちが沢山あるので楽しみにし…