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電車に張ってあった温泉の広告。「紀元前100万年の化石海水の恵み」。紀元前の100万という数字に対して紀元後の2000は0.2%。殆ど誤差範囲。例えば恐竜絶滅はおよそ6500万年前だけど、紀元前6500万年とはまずいわない。大体10%を切ると誤差な気がする。紀元前2万年がぎりぎりセーフ。結果として文字だけ追うと珍妙な言い回しになってしまう。
しかし紀元前という言葉の持つインパクトはすごい。私は古代エジプトのピラミッドとかヒエログリフを頭が勝手に連想してしまう。本当は紀元前と表現される時間軸より遥かに昔なのだけど、人間の想像力が追いつきやすいように敢えて紀元前と書いてみたとか。「更新世の化石海水の恵み」じゃいまいち。だから広告としては成功しているんじゃないかとも思う。その後じわじわくる違和感で二度美味しい。
